手が出なかったZ32の悔しさを最新型で晴らす。日産「フェアレディZ」を名門パーツで染める流儀
過剰なエアロを拒み純正の美しさを極める。専用コンピュータが解き放つピュアスポーツの真髄
日産「フェアレディZ31」に乗っていた先輩に憧れた学生時代。当時新発売された「Z32」は高価格ゆえに手が届かず、悔しい想いを胸に刻んだ。その積年の夢を、現行型である「RZ34」の購入によってついに実現したオーナー。長く乗り続けるためのこだわりと、正統派パーツで仕立てた大人流のスタイルを紐解く。
憧れの系譜を胸に手に入れたRZ34型フェアレディZ
オーナーの”A”サンにとって、日産「フェアレディZ」は青春時代からの特別な存在だ。学生時代に目にしたZ31型の格好良さが記憶に強く焼き付き、その後に登場したZ32型には心を完全に奪われた。しかし、当時の学生の予算ではどうしても手が届かず、悔しさを残したまま街を走り去る姿を見送るしかなかった。その胸に秘め続けた熱い想いを糧とし、時を経て最新モデルであるRZ34型フェアレディZを購入することで、長年の夢を最高の形で結実させた。
相棒として選んだグレードはバージョンST。ボディカラーには、純正特別塗装色である「ステルスグレー/スーパーブラック2トーン」を選択した。一時のトレンドや流行り廃りに左右されず、この先何年、何十年と乗り続けても決して飽きがこないように配慮した、オーナーの深いこだわりが込められた色選びである。
正統派ブランドでまとめる上品なスタイリング
カスタムに対するアプローチは「基本的にノーマルの美しいスタイルを維持したい」という明確なコンセプトに基づいている。社外パーツを無秩序に盛り込むのではなく、ニスモやセントラル20といった、日産車を知り尽くした正統派チューナー&ブランドのプロダクトを中心に構成した。
エクステリアは、フロントにセントラル20製のカーボンスプリッター(リップスポイラー)を組み合わせるにとどめた。過剰なエアロ加工を避け、控えめながらもワイド&ローなフロントマスクとスポーティな立ち姿を際立たせる。さらにドアミラーにはニスモ製のブルーミラーを装着し、悪天候時の視認性向上という実用性と、サイドビューのさりげないアクセントを両立させている。足まわりはあえてスタンダードのしなやかな乗り味を活かしつつ、ニスモ製エアキャップを装着して細部のディテールまで抜かりなく整えた。
インテリアにおいても、純正の質感を極限まで高めるセッティングが光る。セントラル20製のカーボンセンターコンソールを配し、コクピット全体にスポーティな緊張感を与える。さらに、ニスモ製のスタート&モードスイッチを導入することで、エンジン始動時の高揚感を演出する。アームレストには手触りの良いアルカンターラ素材を採用し、仕立てのステッチにはボディカラーと同系色のグレーをあしらうことで、車内空間全体の統一感を徹底的に追求した。
専用ECMで本来の走行性能を引き出す熟成のチューニング
ルックスやインテリアの質感向上だけでなく、走りの肝となるパワートレインにもぬかりはない。エンジン性能を引き出すため、ニスモ製の「スポーツリセッティング」を施工した。
これは専用ECM(エンジン・コントロール・モジュール)への変更によって、エンジンが潜在的に持つ本来の出力特性や加速レスポンスを安全かつ高度に引き出すチューニングプログラムである。パワー数値だけに頼るのではなく、アクセル開度に応じたダイレクトなフィールを実現することで、RZ34が持つ本来のピュアスポーツカーとしてのポテンシャルを存分に楽しめる仕様へと進化させた。
見た目の派手なインパクトに頼るのではなく、上質な正統派パーツの選択と走りの熟成によって完成させたこの一台。オーナーの深いZ愛と、長年培われたこだわりが、このRZ34の随所に静かに満ち溢れている。
■ 日産「フェアレディZ」スペック一覧
・ベース車両:日産 フェアレディZ バージョンST(RZ34)
・エクステリア:セントラル20・カーボンスプリッター、ニスモ・ブルーミラー
・足回り・ホイール:スタンダード、ニスモ・エアキャップ
・インテリア:セントラル20・カーボンセンターコンソール、ニスモ・スタート&モードスイッチ、アームレスト(アルカンターラ・ボディ同系色ステッチ)
・チューニング:ニスモ・スポーツリセッティング(専用ECM)
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