<同社アマチュア無線機の「2年連続受賞」は22年ぶりの快挙!>アイコムの「ID-5200」「VP-21」が “2026年度グッドデザイン賞” を受賞
公益財団法人 日本デザイン振興会は2026年10月15日、「2026 年度グッドデザイン賞」の受賞作品を発表した。このうちアマチュア無線機ではアイコム株式会社の144/430MHz帯モービル機「ID-5200シリーズ」が受賞 。アマチュア無線機がグッドデザイン賞に選ばれたのは、2025年度の「IC-7760」(アイコム)と「TM-D750」(JVCケンウッド)から2年連続。なおアイコムのアマチュア無線機(受信機を除く)の2年連続受賞は2003年の「IC-208」と2004年の「IC-7800」以来、実に22年ぶりだ。
グッドデザイン賞は日本で唯一の総合的なデザイン推奨制度。通商産業省が1957年に創設し、現在は公益財団法人 日本デザイン振興会が主催。家電や自動車や建設物、各種サービスなどから、毎年約1,500件前後が受賞している。2026年度は5,111件が審査の対象になり、国内外のデザイン関連分野の第一人者で編成された審査委員会が厳正な審査を実施した結果、全1,484件の受賞が決定したという。
このうちアイコム株式会社では144/430MHz帯のアマチュア無線機「ID-5200」と、今後発売予定の業務用Wi-FiモバイルIPフォン「VP-21」が受賞。同社製品としては昨年のアマチュア無線機「IC-7760」の受賞から2年連続となった。なおアイコムのアマチュア無線機(受信機を除く)の2年連続受賞は、2003年の「IC-208」と2004年の「IC-7800」以来、実に22年ぶりの快挙だ。
今年はアマチュア無線関連製品のグッドデザイン賞はアイコムのID-5200のみで、その他のメーカーの受賞はなかった模様だ。
グッドデザイン賞公式サイトから、ID-5200の受賞に関連した部分を紹介する。審査委員の評価コメントにも注目していただきたい。
2026グッドデザイン賞
144/430MHz アマチュア無線機「ID-5200シリーズ」
★受賞企業: アイコム株式会社
★事業主体名: アイコム株式会社
★受賞番号: 26G070487
<受賞対象の詳細>
車載運用に最適化したアマチュア無線機です。2つの周波数帯に対応し、アナログだけでなく、世界中の局と交信できるデジタルモードでも運用できます。2系統の同時運用が可能で、カラータッチ画面と左右独立ダイヤルにより直感的に操作できます。車載に加え、据置や移動運用にも柔軟に対応し、アマチュア無線の新たな楽しみ方を提案します。
★デザインのポイント:
1. 左右それぞれに独⽴させたダイヤルの搭載により、2波同時受信での直感的な操作を実現。
2.カラータッチスクリーンを基調としたカーインテリアとの高い親和性のあるモダンなデザイン。
3.本体/コントローラーの分離構造と多彩な取付オプションの設定で、あらゆる設置環境に対応。
★プロデューサー: アイコム株式会社 商品デザイン部 青木裕康
★デザイナー: アイコム株式会社 商品デザイン部 足立悠馬、西田哲郎
★背景:
北米・欧州では、アマチュア無線の車載運用が根強く人気です。国土が広く移動距離が長い地域では「移動しながら通信する」ことが日常であり、車をカスタムして楽しむ文化とも相性が良いことが人気の背景です。さらに、災害や停電など非常時においても“実際に使える通信手段”として期待され、「自由に移動してもつながる安心」が重要な価値として支持されています。加えて近年のカーインテリアは、大型ディスプレイを核としたフラットでモダンな空間へと変化し、取り付け箇所の制約や車内との親和性に対する要求が高まっていました。こうした市場・環境の変化を踏まえ、ID-5200は車載運用における使いやすさと調和を高め、アマチュア無線ユーザーの体験価値向上を目的に企画しました。
★経緯とその成果:
車内での操作を前提に、2波同時受信を「直感的に扱える体験」にするため、外観(ハード)UIと画面(ソフト)UIを一体でデザインしました。外観は運転席周りでも手探りで操作できるよう左右独立ダイヤルを配置し、2系統を直感的に使い分け可能に。頻繁に使う操作は物理キー、状況に応じて選ぶ操作は画面タッチに割り当て、機能の優先順位付けと検証を反復しました。画面は大型スクリーンでウォーターフォール表示を見渡しやすくし、電波状況を一目で把握。さらにコントローラーと本体の分離構造により設置制約へ柔軟に対応し、マグネット、1/4ネジ、AMPSホールで車載・据置・可搬の取付バリエーションを確保。配線取り回しも含めて取付自由度を高め、車種を選ばず最適な視認位置に設置できます。フラット形状とピアノブラックのサーフェイス処理でモダンな車内にも馴染むようデザインしました。
<審査委員の評価>
★担当の審査委員: 渡辺 弘明、緒方 壽人、小西 哲哉、安井 重哉、Wan-Ru Chou
★評価コメント:
大型ディスプレイを核とする現代のカーインテリアへの親和性を意識し、フラットな形状とピアノブラック仕上げで、無線機然とした無骨さを抑えて車内空間になじませた造形が良い。頻用操作は左右独立ダイヤルに、状況に応じた操作は大型タッチ画面に振り分けた設計は、運転席周りでの直感的な扱いに理にかなっている。本体とコントローラーの分離に多彩な取付を組み合わせ、設置自由度も高い。
一方で、手元で使うマイクの接続が本体側にある点は、操作系を手元に集約できる分離構造の特性を踏まえると、使い方によっては配線の取り回しが気になる場面もあるかもしれない。設計上の事情もあろうが、その一体感がさらに高まる余地も感じられた。
<参考>過去に「グッドデザイン賞」を受賞したおもなアマチュア無線機器(広帯域受信機を含む)
★アイコム株式会社
1982年:IC-505
1989年:IC-2S、IC-2ST
1990年:IC-R1、IC-3S、IC-3ST、IC-24
1991年:IC-P2T/IC-P3T
1992年:IC-2i/IC-3i
1993年:IC-T21/IC-T31
1995年:IC-775DXII
2000年:IC-910
2003年:IC-208、IC-R5
2004年:IC-7800
2006年:IC-R9500
2007年:IC-7700
2008年:IC-RX7
2009年:IC-7600
2013年:ID-51
2025年:IC-7760
2026年:ID-5200シリーズ
★株式会社JVCケンウッド
2023年:TH-D75
2025年:TM-D750
★八重洲無線株式会社
1984年:FT-203
1985年:FT-703R
1994年:FT-900
1997年:FT-920、VX-1
1998年:FT-847、FT-100
1999年:VX-5
2013年:FTM-400D、FTDX3000シリーズ
★株式会社バーテックススタンダード
2001年:FT-817
2002年:FT-8900、VX-7、FT-897
2003年:VX-2、FT-857
2005年:FTDX9000D
2006年:FT-2000
2007年:VX-3
2008年:FT-950シリーズ、VX-8
2010年:VX-8G
★日本マランツ株式会社
1982年:C8900、C7900
1983年:C110
1985年:C411、C120
1986年:C311
1987年:C500、HX600T
1988年:C150
1989年:C520、AX700
1992年:C401
1993年:C470/C170
1994年:C415/C115、C5720
1995年:AX400、C501/C601
★松下電器産業株式会社
1973年:RJX-601、RJX-201
★第一電波工業株式会社
1989年:Mシリーズ、スーパーゲイナーシリーズ
1992年:NNRシリーズ
1993年:REVANT TG509/TG506 (TGシリーズ)
1994年:REXANT(レクサント)シリーズ
※hamlife.jp調査。業務無線機、特定小電力無線機などを除く。会社名は受賞当時のもの
こちらの記事も参考に↓(2025年10月15日掲載)
<アマチュア無線機の受賞は2年ぶり>アイコム「IC-7760」とJVCケンウッド「TM-D750」が “2025年度グッドデザイン賞” を受賞
●関連リンク:
・ID-5200、VP-21が「2026年度グッドデザイン賞」を受賞(アイコム プレスリリース)
・受賞ギャラリー アイコム ID-5200シリーズ(GOOD DESIGN AWARD)
・受賞ギャラリー アイコム VP-21(GOOD DESIGN AWARD)
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